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E.T さんの病院ボランティアインタビュー写真

娘さんが3歳4カ月の頃に「再生不良性貧血」で入院、当時はまだ珍しかった骨髄移植を受けられました。この約1年8ヶ月間の入院生活を通して「入院生活の中で工夫されていたこと」や「医療従事者でも家族でもない第三者が病院に入ることの意味」、また現在活動されている「病院ボランティア」について話を伺いしました。

「再生不良性貧血」、そして「骨髄移植」で入院していた頃について

入院されていた頃のお話をお聞かせください。

娘が2歳7カ月の頃に帯状疱疹が出て、東京のある病院で血液検査をしてもらい「血小板減少性紫斑病」と診断されました。当時私のお腹には第二子がいたこともあり出産のために出身の浜松に帰省したので、娘の病状について帰省先の病院で診てもらうようになりました。「血液凝固」を専門にする医師は、娘の血液検査の経過が良くないのを見て「ちゃんと検査したほうがいい」ということで精密検査を行ったところ「再生不良性貧血」であることが判明しました。大変な病気だとわかって頭が真っ白になったことを覚えています。

ご縁があって、治療のため名古屋第一日赤病院に入院しました。骨髄移植前はほとんど4人部屋で過ごしました。入院していた病院は、日本ではじめて骨髄移植を行った病院ということもあり、北は北海道から南は九州まで全国から血液疾患を抱えた患者さんが入院されていました。娘が入院していた病棟も小学校低学年以下の血液疾患の病児が20名ほど入院していたと思います。

同じような病気の子供たちが入院していた環境はいかがでしたか。

よかったと思います。仲間がいるということがとても心強かったです。子供にとって年齢の近いお友達と一緒に遊ぶことは子供同士で社会を学ぶ機会にもなりました。そういった環境に恵まれたことで、病院という非日常の生活の中にいながらにも「日常に近いことができている」という気持ちにつながり、親として特別感や孤独感を強く感じることなく済んだと思います。

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入院中にこんなサービスがあればと思われたことはありますか。

一定のルールを守っていれば、親が病院に泊まり込んでいていいとか、ある程度好きなものを食べてよいなど、入院生活の中で楽しく過ごそうと思った時に自由度が高い病院でしたので、「こんなサービスがあればいいのに...」と思う前に「何か工夫を凝らしてできることはないか」とおやつ会や誕生日会といった、自分たちでできることをやっていました。入院している周りの子供達がお互い近い病気で、食べ物や治療のステップについて自然と分かり合える環境下だったからこそ、できたことだと思います。

工夫されていたことについて、お話をもう少し伺えますか?

小学校は院内学級が整っていましたが、院内幼稚園を体験できる場がありません。病院という非日常のなかでも日常体験(幼稚園体験)させてあげたいと思う一方で、現実では入院生活が日常生活になっていくため、「非日常としてでもいいから院内幼稚園のような体験をさせてあげたいな」と感じていました。入院していると気付きにくい季節の移り変わりを感じたり、生活のメリハリや楽しみを感じてほしいと思っていました。なので、クリスマス会などのイベントをやるという話があれば全面的に協力するようにして一緒に楽しんでいましたし、院内に電子レンジが設置されていたので簡単に手作り料理を作ったりしていました。

小児病棟で自由度の高い活動ができていたのは、病院の方針だったのでしょうか。

先生の影響なのか、病院の方針なのか今となってはわかりませんが、小児科の先生方の影響は大きかったように感じます。担当医が名古屋大学病院に移ったのを機に、私たちも名古屋大学病院にお世話になったことがありますが、そこでも自由度の高さを感じることができました。

いい先生に出会えることはとても大事ですね。

本当にそう思います。

医療者と患者さん以外の「第三者」が病院に入ることの意味

医療者と患者さん以外の第三者が病院に入ることの意味についてどのように考えていらっしゃいますか?

入院中の子供達は治療中でも、人として成長している過程なので「人間として成長していくことを楽しくフォローアップしてくれる存在」は必要だと今は感じています。
特に今は医療の進歩が発達した恩恵もあり、重い病気だとしても大人になることができる子供達が増えています。そんな中、病気を治すことももちろんなのですが、ちゃんとその子を人として心を育てていくことが大切ではないかと感じます。もっというとハンディがあるからこそきめ細やかに手をかけて、大人になったとき、社会に出て自立できるように育てていくためのフォローが必要なのではと思います。
特に幼児期や小学校低学年の子供達は、人として大事な部分を身につける重要な時期なので、治療が最優先なのはもちろんですが、入院生活が長引く中、治療が生活の全てになるのではなく、「人として学ばなければいけないこと」や「生きている楽しさや充足」を感じていられるよう、医療従事者でも家族でもない第三者が積極的にかかわっていくことが大事だと思います。それがボランティアなのか、職業として入るべきか・・・。治療やハンディキャップとの共存を理解した上で関わっていくためには、本来ならば職業として入るべきなのでしょうね。

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第三者のフォローアップのあり方について期待したい活動はありますか?

同年代の子との交流を通して社会性を学ぶということは大事だと思います。ただ、遊ぶ子供同士がお互いの病気について何も知らず、注意しなければいけない観点などまったく違うとなると、遊ばせるのはリスクがあるように感じます。何が危険で、今はどういった状態なのかといったお互いの病気のことをわかっていることではじめて同年代同士が交流できるのかもしれません。
また交流以外では「季節感や生活のメリハリ」を学ぶ感じる場や、アートなど五感を通していっぱい感じることができるようなフォローがあるといいなと思います。

病院ボランティアをはじめられたきっかけ

現在、病院ボランティアをされていると伺いました。活動を始められたきっかけについて教えて下さい。

「たくさんの方にお世話になって娘が成長してこられた」という感謝の気持ちを返す場があればと思ったのが病院ボランティアに興味を持ったきっかけでした。
ただ、実際にボランティア講習を受けていくなかで、「〜してあげたい」というのは自分のおごりであることに気づかされ、病院ボランティアの活動に参加すべきか迷いました。しかし、講習や実習を通して様々なご縁があり、「〜してあげる」という気持ちから「ここで活動したい」「ここで学んでいきたい」と自然に思いが変化していき、今に至ります。

どんな病院ボランティアをされているのでしょうか。

病院ボランティアの内容としては、月に2〜3回、病気や何かしらのトラブルを抱えていたり、ハンディキャップのあるお子さんを育てている方のお話をお聞きするという活動に参加しています。

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